ごあいさつ
言葉の発達と訓練
4.言語療法ー当センターにおけることばの練習ー
言語療法とは・・・
ことば(構音)の評価,練習を行うところです。
言語聴覚士(Speech Therapist:ST)という専門職が練習を担当します。
構音が不明瞭な場合は練習を行う方もいます。
言語療法の時期
一般的には3歳から発音のチェックを行います。
それは、多くの日本語の音を獲得する時期であり、ことばも多くなってくる時期だからです。
0~2歳頃 | 3歳~就学 | 6歳~ | 10歳頃~ | |
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形成外科(手術) | 口唇・口蓋手術 | (二次手術) | 顎裂部の骨移植 | |
矯正歯科 | 歯列・咬合管理 矯正治療 |
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言語療法 | 発音評価・練習 |
言語療法を必要な方は就学前に構音の練習を集中的に行う方が多いですが、5、6歳以降にも治療の様子を見ながら、長期的にフォローしていきます。
言語療法の内容
1.言語聴覚士の視点
ことばのリハビリテーションを担当する言語聴覚士の診かたを紹介します。
口や舌の動きが適切にできているか
年齢相応の音がきちんと構音できているか
異常構音(日本語にない音)の発音がないか
鼻から息が漏れていないか
将来的に異常構音の出現がないかどうか(予防)
2.評価の具体的な方法
口や舌の動き→実際に動かしてもらいます。
- 音の評価→絵カードやお話から音を聴いて評価します。
- 鼻漏れの評価→鼻息鏡(びそくきょう)という鏡を使います。
息をはいているとき、声を出しているとき
軟口蓋(=のどちんこ)がしっかり挙がっているかどうかを診ます。
評価用絵カード
※鼻から息が漏れていると・・・
- フガフガした声で発音がはっきりしない(=開鼻声)
- 日本語にない音(異常構音)が発音されることがある
練習内容
ことばの練習内容はそのお子さんの症状に合わせて様々ですが、その一部を紹介します
口や舌の運動→平らな舌を出す練習
「さしすせそ」の風を出す練習
平らになった舌に、息を通すストローを加えて風を出す練習をします。
- ご家庭でできること、生活の中での練習そのお子さんのことばや口・舌の状態にあわせて、ご家庭でできることの伝達をします。
(例)・食事:しっかり口を閉じる,噛んで食べる
口のまわりについたものを舌で舐める練習 など。
・歯磨き:ガラガラうがいの練習
口をしっかり閉じて「ぺっ!」と吐く練習 など
・遊び:シャボン玉、ピロピロ、ラッパなど吹くおもちゃ