ごあいさつ

言葉の発達と訓練

3.構音障害について

構音障害とは:構音(発音)に異常をきたした状態のことです。 こどもの場合、年齢から考えて構音できるであろう音を誤って構音してしまっている、又は聞き手が不自然に感じる構音状態のことをいいます。(目的の音を作り出せない状態)

  • 「器質的(構音器官の形態や運動に支障がある)」ものと、「機能的(器質的な原因が明らかではない)」ものに分類されます。

口蓋裂や粘膜下口蓋裂、あるいは鼻咽腔閉鎖不全症が原因で起こる構音障害は、「器質的構音障害」と言われます。

誤り音の種類
構音練習の対象になる誤り
  • 一般的な誤り(置換、省略、歪み):発達段階にもみられる誤り
  • 異常構音(声門破裂音、口蓋化構音、鼻咽腔構音、側音化構音):構音操作の異常によって起こる誤りで、日本語にはない構音あるいは音となる
  誤り方の状態 誤り方の例
置換 目的の音とは違った別の音に置き換わった状態 「パンダ」の「ダ」が「ナ」に置き換わり「パンナ」となる
省略 音が抜け落ちてしまった状態 「サカナ」の「サ」の子音が抜け落ち「アカナ」となる
歪み 日本語の音として聞き取れない歪んだ音の状態  
声門破裂音 母音を強く発声したように聞こえる  
口蓋化構音 「タ」は「カ」に、「サ」は「ヒャ」や「シャ」に近い音に聞こえる
鼻咽腔構音 クンクン言っているように聞こえる  
側音化構音 「シ」は「ヒ」に、「チ」は「キ」に近い音に聞こえる

構音練習の対象とならない誤り

  • 音形の誤り:音としては構音できるが、単語になると前後の音に影響されて、音を誤ってしまう状態
    例:「バナナ」を「マナナ」、「コップ」を「ポップ」と誤る

長野県こども病院 口唇口蓋裂センター tel.0263-73-6700
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